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貿易保険制度の概要

貿易保険の種類

1.貿易保険とは

 貿易保険とは、貿易保険法に基づいて対外取引の健全な発展を図るために株式会社日本貿易保険(以下、「日本貿易保険」又は「NEXI」:Nippon Export and Investment  Insurance という。)が運営している保険制度であり、てん補される危険には、非常危険と信用危険があります。


非常危険・・・
外国又は仕向国における輸入又は為替取引の制限又は禁止、戦争、革命、テロ行為その他の内乱・ストライキ等による船積不能及び代金回収不能、即ち、輸出その他の対外取引の当事者の責めに帰さない不可抗力的な危険をいいます。
信用危険・・・
輸出契約等の相手方の破産等、輸出その他の対外取引の相手方の責任により発生する危険をいいます。

 なお、日本貿易保険は2017年4月1日に独立行政法人から株式会社に移行し、「株式会社日本貿易保険」となりますが、日本政府が発行株式の全額を保有し、国の貿易政策との一体性が確保されています。



2.貿易保険の種類

 貿易保険には次のような種類があります。

貿易取引の保険 投融資の保険
貿易一般保険 ・貿易代金貸付保険
・限度額設定型貿易保険 ・海外事業資金貸付保険
・中小企業・農林水産業輸出代金保険 ・海外投資保険
・簡易通知型包括保険  
・輸出手形保険  
・前払輸入保険


3.貿易一般保険

 輸出貨物・仲介貨物の船積不能による損失及び輸出契約、仲介貿易契約又は技術提供契 約に係る船積後の代金・対価の回収不能により受ける損失をてん補します。貿易一般保険 は輸出者等が個々の契約毎に選択して、保険契約を締結する個別保険と対象となる契約の すべてについて保険契約を申し込む包括保険に大別されます。

(1) 個別保険

輸出者等が各自付保を希望する輸出契約等ごとに日本貿易保険に直接申込を行い、保険契約を締結する保険をいいます。

(2) 包括保険
 輸出者等が一定期間内に予め取り決めたすべての輸出契約等を付保する方式で、商品別組合別包括保険企業別包括保険に分けられます。
 包括保険は、各々の包括保険特約書上の特定の契約等についてすべて保険を申込むことになります。そのため、保険者(日本貿易保険)にとって危険の分散が図られることとなり、保険利用者(会員企業等)は個別保険に比べて大幅に安い料率(概ね1/3~1/4)の適用を受けることができます。

包括保険の種類


 設備財包括保険と貿易一般保険(技術提供契約等)は、対象となる契約の形態等によりどちらかの保険種が適用されます。

*日本機械輸出組合では、企業がNEXIと個別に包括特約を結んでいる企業総合保険、技術提供保険について企業の依頼(任意)に基づき、申込代行業務を行っています。

 ● 商品別組合別包括保険
 輸出組合と株式会社日本貿易保険との間で一定の期間を定めて包括保険特約を結び、会員企業が特定貨物について締結する一定の契約金額以上のすべての輸出契約等について、輸出組合がその会員企業の委任を受けて、株式会社日本貿易保険に保険を申込み、保険契約を締結します。

 ● 企業別包括保険
 企業と日本貿易保険との間で一定の期間を定めて包括保険特約を結び、その企業が締結する一定の要件を満たすすべての輸出契約等について申込みをし、株式会社日本貿易保険と保険契約を締結します。


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