◆サプライチェーン・セキュリティ対策
  米国関税局の新たなセキュリティスキーム(C-TPATとCSIについて)
トップページサプライチェーン・セキュリティ対策ニュース関連>C-TPAT改訂版の実施

C-TPAT改訂版の実施
2005/03/29

米国国土安全保障省税関・国境保護局(CBP)は、3月25日、昨年10月以来検討されてきた輸入者向けC-TPATの改訂版を発表した。
これから新規にC-TPAT参加申請する米国輸入者には即日施行となり、また既にC-TPAT参加者として認定されている輸入者は、今後180日以内に3段階を経て、社内C-TPTA管理の内容を新規定に改定していくことになる(米国CBPのセキュリティ強化戦略の概要については、次を参照されたい)。

http://www.jmcti.org/C-TPAT/vol.1/2005/C-TPAT_CSI_1-91.htm

今回の輸入者C-TPATの改定の第一の狙いは、海外の輸出者(製造者、サプライヤー、ヴェンダー)をC-TPATサプライチェーン・セキュリティ・プログラムに取り込むことにあり、わが国を含め対米輸出者に大きな影響が出ることも考えられる。

 海外輸出者(製造者、サプライヤー、ヴェンダー)は、米国輸入者から以下を求められることになる。すなわち、
  • セキュリティ管理についてC-TPATと同等のセキュリティ基準を満たすこと、
  • C-TPATと同等のセキュリティ基準を満たしていることを文書で回答すること、
  • 輸入者による検査

1.輸入者C-TPAT参加手続き
C-TPAT Partner Application for Importers Instruction(CBPホームページ下記参照)
http://cbp.gov/xp/cgov/import/commercial_enforcement/ctpat/importers/application_importer.xml

事務局仮訳 (右添付ファイル参照)  → ctpatimporter.xls
Step1:
C-TAPT参加申請書とサプライチェーン・セキュリティ・プロファイルをCBPに提出する。申請はオンライン
申請のみ (https://apps.cbp.gov/ctpat/)。
サプライチェーン・セキュリティ・プロファイルは、輸入者C-TPAT基準(C-TPAT Security Criteria for Importers)に記述されている各項目に沿って社内セキュリティ管理の内容を説明するもの。
Step2:
C-TPAT参加申請書をオンラインでCBPに提出する。
Step3:
サプライチェーン・セキュリティ・プロファイルをアップロードする。
Step4:
CBPは提出されたサプライチェーン・セキュリティ・プロファイルを審査し、60日以内に申請者に所見を回答する。

2.実施スケジュール
http://www.cbp.gov/linkhandler/cgov/import/commercial_enforcement/ctpat/criteria_importers/
implementation_plan.ctt/criteriaImplementation2.doc

(1)新規C-TPAT参加申請者
3月25日から即日実施。
(2)既にC-TPAT参加者となっている企業
輸入者C-TPAT基準(添付ファイル参照)を、下記のスケジュールにしたがって実施する。
  • フェーズ1:3月25日から60日以内、物理的セキュリティの強化
    1.コンテナセキュリティ(シール、検査、蔵置)
    2.物理的セキュリティ(フェンス、照明、駐車、建造物の構造、施錠機器と管理、警報システム、ビデオ監視カメラ)
    3.物理的アクセス管理(従業員、訪問者、配達、不審者に対する対応と排除)
  • フェーズ2:3月25日から120日以内、内部サプライチェーン管理体制
    1.パーソナルセキュリティ(雇用前確認、バックグラウンドチェック、退職者手続き)
    2.手続きセキュリティ(文書プロセス、マニフェスト手続き、出荷及び受取り手続き、貨物ディスクレ)
    3.セキュリティ訓練と脅威に対する意識向上
  • フェーズ3:3月25日から180日以内、取引関係先要件
    輸入者は、取引先選定(製造者、製品サプライヤー、ヴェンダーを含む)に対する文書化され検証可能なプロセス、および、サプライチェーン内のすべての取引先がC-TPATセキュリティ基準、あるいは外国政府が実施するC-TPATと同等のサプライチェーンセキュリティ基準を満たしていることを立証する文書を保持しなければならない。
  • 証明書:セキュリティ基準に関する証明書や既に提出されているセキュリティ・プロファイルを再び提出する必要はない。改定されたセキュリティ基準に適合しているかどうかは訪問確認(Validation)を通じて検証を行う。新基準を満たしていないことが発見された輸入者は、(C-TPAT参加者に対する)ベネフィットの停止や資格の剥奪もあり得る。
CBPの問合せ先:Indsutry.Partnership@dhs.gov

以上


戻る