ブラジルにおける貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
1. 外資参入規制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
JEITA
日機輸
日商
(1) 国産化優遇税制による内外差別待遇 ・国産化優遇税制により、国産企業には輸入税、および工業税が減免される(輸入税は地域によって違う)。消費地での生産を優遇するICMS税の変更により輸入コンテンツが売価の40%を超える商品にはFCI(import content form)に輸入コンテンツ額の記入義務が課され、それらは州税務署へ毎月提出する義務がある。 ・現地調達部材は価格、品質面で改善を要する。 ・Resolution SF 13/2012
・Decree 7716 /2012: 2013-2017
    (対応)
・2011年9月16日、ブラジル政府、一定のローカルコンテント要件を満たさない自動車に対するIPI税(工業製品税)を一時的に引き上げ。
・2011年12月22日、ブラジル開発工業貿易省、現地調達要件を満たす自動車への減税措置の適用に関する免許交付手続きを公表。
・ブラジルは、2011年12月〜2012年12月末の間、65%の現地調達率などの要件を満たさない自動車メーカーに対する最大30%ポイントの工業製品税(IPI)の追加引上げ措置を実施。この追加工業製品税は、一定の要件を満たすブラジル産、メルコスール産、メキシコ産の自動車には免除される。本措置の免除を受けるには、3つの条件:ヾ覿畔振僂離瓮襯灰后璽覦萋發慮胸挫枠耄┐65%以上、▲屮薀献觜馥發覗販て、11の生産工程中6工程以上を実施、R&D投資の対総売上高比率が0.5%以上を満たして認定企業となる必要がある。
・2011年10月、日、米、EU、韓等は連携してWTO市場アクセス委員会においてブラジルの工業製品税引上措置に対して懸念を表明した。
・2012年10月、ブラジル政府は、2013年より2017年までの5年間、自動車に対するIPIの30%引上げを継続するとともに、自動車メーカーに対し、所定の燃費基準の達成等を条件として、ローカルコンテンツ利用量等に応じてIPIを30%以上減税可能とする新たな自動車政策(イノバール・アウト)を発表。これに対し、日本は、2012年5月及び11月、枝野経済産業大臣(当時)よりブラジル開発商工大臣に対しWTO協定への抵触の可能性を指摘した。2012年11月に開催された日伯貿易投資促進合同委員会においては、経済産業審議官より懸念を表明するとともに情報提供などの協力を要請。また、2012年11月のWTO物品理事会において、米EU豪とともに懸念を表明した(2013年版不公正貿易報告書)。
・ブラジルの自動車に対する工業製品税(IPI)引き上げ措置は、GATT第1条(最恵国待遇義務)、第3条(内国民待遇義務)及び貿易に関連する投資措置に関する協定(TRIMs)第2条、補助金協定第3.1(b)に抵触する可能性がある。日本政府は2012年5月、11月に開催された経済大臣会合及び2012年11月、2013年10月、2014年9月に開催された日伯貿易投資促進合同委員会で繰り返し懸念を表明した。
・2014年1月、EUはブラジルに対してWTO協議要請を行った(我が国は第三国参加要請を行ったがブラジルが拒否)。その後、EUは協議において問題解決が図られなかったことから、同年10月、パネル設置を要請(自動車政策のみならず、情報通信技術分野への優遇税制措置や輸出企業への優遇税制措置についてもパネル審理の対象)、同年12月にパネルが設置され、我が国は第三国参加をしている。(「2015年版不公正貿易報告書」(経済産業省))
・2015年7月2日、日本政府は、ブラジルが行っている自動車や情報通信機器等に対する内外差別的な税制恩典措置について、WTO協定に基づく協議を要請した。
・2015年9月28日、日本政府は、世界貿易機関(WTO)に対し、ブラジルが行っている自動車や情報通信機器に対する内外差別的な税制恩典措置等について、パネル(第1審)での審理を要請し、本日28日(月)(ジュネーブ現地時間同日)、パネルが設置された。
    (改善)
・2017年2月2日、ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)は、メルコスール-日本FTA及びメルコスール-韓国FTAの各交渉可能性に関するパブリック・コンサルテーションを開始した(意見提出期限:2017年3月31日)。
・2017年5月8日、ブラジルCAMEXは、一部自動車部品・機械の輸入関税率を一時引き下げ、自動車・化学・鉄鋼分野の一部製品につきメルコスール対外共通関税率(CET)を修正、一部化学製品・繊維に暫定的関税割当を設定した。
・2017年8月30日、WTOは、日本及びEUの申立てに基づき、WTOで審理されてきたブラジルの内外差別的な税制恩典措置について、紛争処理小委員会(パネル)報告書を公表した。同報告書は、ブラジルの税制恩典措置について、(1)内国民待遇義務(GATT第3条第2項及び同条4項)違反、(2)協定上禁止されているローカルコンテント補助金(補助金協定第3条1項(b))、輸出補助金(補助金協定第3条1項(a))への該当との我が国の主張を全面的に認め、ブラジルにWTO協定に従って措置を是正し、禁止補助金(ローカルコンテント補助金及び輸出補助金)については90日以内に撤廃するよう勧告。
http://www.meti.go.jp/press/2017/08/20170830003/20170830003.html
JEITA
日機輸
日商
(2) 外資企業の駐在員事務所・工事事務所及び支店設立の困難 ・ブラジルでは駐在員事務所という法人格は認められておらず、また、外国企業の支店設立は許可を得るのが難しいため、現地法人の形態を採ることとなる。 ・事業形態により様々の企業登録ができるようにすべき。 ・ブラジル移民局規定
・94年7月29日付決議文第27号
・Resolucao Normativa 62/2004
・法令99(2012年12月19日にてCNIが発行)
    (対応)
・現地法人には、株式会社(S.A)と有限責任持分会社(Sociedada Limitada(Ltda))の2つの形態が存在するが、進出企業の大部分は、設立が比較的簡単な有限会社形式のLimitadaをとるのが一般的。州商業登記所、大蔵省収税局、業種により州政府財政局や市当局に登録。労働関連手続きのため社会保険院や労働省にも登録。
自動部品
日機輸
(3) 外資企業経営者の居住者要件 ・外国企業の現地法人の会社経営を行う代表者はブラジル居住者(外国人の場合は永住ビザを有する者)に限られる。
[非居住者の永住ビザ取得のための条件・・・・・・代表者交代の場合も下記条件が必要]
−非居住者の永住ビザ取得は2004年に法令62/2004により、USD200,000の投資又はUSD50,000で最低10名を追加雇用する制度に変更。
−以前のテンポラリービザは2年プラス2年でパーマネントビザへの切り替えとなっていたが、法令99(2012年12月19日より)2年後切り替えが可能となった。

・外国企業現地法人の会社代表者はブラジル居住者(外国人の場合は永住ビザを有する者)に限られる。
・他国のように駐在員ビザの取得を容易にすべきである。
・制度撤廃。

・他国のように駐在員ビザの取得を容易にすべきである。
・制度撤廃。
・ブラジル移民局規定
・94年7月29日付決議文第27号
・Resolucao Normativa 62/2004
・法令99(2012年12月19日にてCNIが発行)
    (改善)
・以前のテンポラリービザは、2年プラス2年でパーマネントビザへの切り替えとなっていたが、法令99(12年12月19日)により2年後切り替えが可能となった。
日鉄連
(4) 自国籍船使用優遇 ・自国産業保護のため、免税品種においてはブラジル籍船使用を義務付け。SALVADOR以北の港で陸揚げ、商船基金支払免除。 ・制度の撤廃。
    (対応)
・2003年版不公正貿易報告において、本措置の問題点を指摘。
JEITA
自動部品
日機輸
日商

(5) 自国保険主義 ・国内保険会社の使用を義務付けられ、高い料率を要求される。 ・国内保険会社の使用の義務を撤廃していただきたい。 ・Circular SUSEP 392/09
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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