インドネシアにおける貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
1. 外資参入規制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
日機輸
(1) 外資出資比率規制 ・2014年5月、2016年2月の新投資法に基づくネガティブリストの改正にて、国内卸売業者(ディストリビューター)に対する外資比率が100→66%に制限された。
・現地販売会社の設立に関し100%出資が認められていない。
・政府間協議を通じて、ディストリビューター分野の規制緩和に向けたフォローをお願いしたい。
・出資制限は同国における事業拡大の妨げ、あるいは、参入障壁であり、廃止いただきたい。
・2010年付大統領令36号
・外国投資法ネガティブリスト(2010年第36号法律)
・2014年大統領令第39号第7条の規定
・大統領規程2014年第39号「投資分野において閉鎖されている事業分野及び条件付きで解放されている事業分野リストに関する規程」
・大統領規程2016年第44号
    (対応)
・1994年に大統領令により特定分野を対象に外資100%が認められるなど大幅な外資規制の緩和が行われ、アジア経済危機や政治混乱が続く中で外資による直接投資の減少に対応するため、外資規制の緩和を進めている。最近では大統領令2000年96号の施行で投資規制対象業種(I. 全面民間投資禁止業種、II. 外資投資閉鎖業種、III. 外資比率により開放される分野、IV. 条件付で開放される分野、の4つのカテゴリー)が段階的に開放は進んでいる。
・2004年9月14日付CMEAプレスリリースによると、投資作業委員会(2004年8月付改定)は、新たな投資・輸出改善国家条件に対するネガティブリスト(“PEPI”、GR No.87/2003、議長:大統領)の案を提出した。そのネガティブリスト案は、2004年12月に大統領令(PD)として発令されるよう起案されかつ予定されている。
・2004年8月、GOIは、PI No.5/2003の修正として、下院に新投資法案を提出した。この新投資法案は1967年及び1968年にそれぞれ成立した外国投資法及び国内投資法を置換するもので、一層の外国投資をインドネシアに誘引することを目的とした法案である。投資の自由と投資の内国民待遇を約束するその法案は、国際標準に整合しない時代遅れの規則を撤廃するものである。その法案の重要な特徴の一つは、それらのプロジェクト遂行する外国投資家に30年を期限とする均等廃棄である。その代わり、投資家は経済的であると見なされる限りその事業を遂行することができる。また、その法案は、一定の期間後、外国投資家が現地パートナーにそのプロジェクトを剥奪される要請も廃棄するものである。その上、インドネシアに一定金額の投資を行っておりかつ一定期間居住している外国人は、恒久的居住権が取得できる。法案の要点は、以下のとおり:
1.すべての国内及び海外の投資家に対して同等の待遇(内国民待遇)
2.“ネガティブリスト”に載った投資を除いてすべての分野/立地に対して投資の開放
3.投資家は現地パートナー又は国有化された持分への出資の剥奪を要請されない
4.外国投資資本/利益、及び国外被雇用者の給料/賃金の合理的な部分の海外送金の自由
5.外国投資ライセンスはプロジェクトの経済的期間に応じて供与
6.投資システムは現地金融への外国投資家のアクセスを許容するよう簡素化され得る
7.政府は大規模外国企業と現地企業及び中小企業との有益なパートナーシップを促進する
8.地域政府は外国及び国内の投資家のために“ワンストップ”投資サービスを設置・運営する
・2006年3月に政府が発表した「投資環境の改善のための政策パッケージ」(2006年2月27日付け大統領指示第3号)におけるプログラムのひとつとして、投資法改正案の2006年3月までに国会提出、ネガティブリスト・条件付き開放分野リストの改定による明確・簡素・系統的・透明性の確保があげられている。
・2006年3月、政府は投資規制の緩和を盛り込んだ投資法改正案を議会に提出した。
・2007年4月26日、2007年投資法が発効した。新投資法には、‥蟷颪瞭盂位戯絞漫↓中央政府と地方政府の投資承認権限の分担、E蟷颪坊犬觸手続を一括して行う統合ワンルーフサービス、し从册旦茲新たに盛り込まれ、ヅ效牢慙△慮⇒期間の延長が規定されている。
・2007年7月3日、政府は2007年大統領規則No.76及びNo.77を通じて、2007年投資ネガティブリスト(DNI)を発表した。DNIは現在、9業種の出資比率の上限(25%、45%、49%、55%、65%、80%、85%、95%)を設けている。更に12月、大統領令No.111号が発令され、No.77のネガティブリストの一部規制強化ならびに緩和が行われた。
・2007年7月20日、国会は新有限会社法(2007年第40号法)を可決した。同法は、有限会社設立のための最低資本金要件を500億IDRに引上げる規定を含む。
・2010年6月9日、インドネシア投資調整庁(BKPM)は、2010年5月25日付け大統領規則(Presidential Regulation)第36号に基づく2010年ネガティブ投資リスト(DNI)を公布した(即日施行)。DNIの目的は、2007年7月3日付け大統領規則第77号に基づく投資誘致のための従来の2007年DNIを簡素化することにある。2010年DNIは主に、(1)ポートフォリオ投資、(2)事業拡大、(3)事業拡大のための株主割当発行、(4)同一業種内の企業の合併・買収、(5)祖父条項、(6)一定の分野に対する投資制限の緩和、(7)一定の産業に対する国内保護の強化、(8)ASEAN投資家に対する外資出資制限の緩和(ASEAN経済共同体に対するインドネシアの約束の履行)について規定している。2010年DNIは、大統領規則の制限業種に関する附表の形式を改め、従来のように制限の種類ごとに業種を分類するのではなく、分野ごとにまとめ、該当業種名を列挙することで、より簡単で包括的な、分かりやすいものとなっている。2010年DNIは大統領規則第77号とその改正規則を改正している。
・全業種に適用される規制:
ヽ飴颪僚仍馮耄┻制として、制度上外資100%で進出している場合は、事業開始後15年以内に持株の一部をインドネシアの個人または法人に譲渡することが義務付けられているが、その運用は不透明。
∈把禹駛楸盖制として、最低授権資本金は5,000万ルピア、最低引受資本金額は1,250万ルピア(授権資本金額の25%)、最低払込資本金額は1,250万ルピア。
E效呂僚衢権はインドネシア国民にのみ認められている。
65%以上製品輸出を行う企業を除いて輸出インドネシア国民で充足が可能な職種において外国人の就業を制限する。
・業種によって、投資禁止事業(原動機付き車両試験の運営)、マジョリティー出資規制(車両メンテナンス修理)、現地パートナー義務付け(ボルト・ナット、発動機コンポーネント・部品、ポンプ・コンプレッサー、二輪・三輪自動車コンポーネント装備、自転車・ペチャ装備)等の規制が存在している。
・2013年12月26日、インドネシア投資調整庁は、投資ネガティヴリストの改訂版(Daftar Negatif Investasi ”DNI 2013”)を公表した。改訂リストは、以下の通り、多くの事業分野で外資所有比率の強化と緩和がなされている。
Key changes introduced in DNI 2013:

・2014年4月、投資ネガティブリストに関する大統領規定第39号が公布・施行された。
−規制強化分野:
ヽ飴饐絽造覆窟内資に限定:スーパーマーケット、ミニマーケット、百貨店以外の小売業、電化製品、化粧品、玩具、化粧品、履物、食品・飲料の小売業、通信販売・インターネットを通じた小売業
∋夏禁止へ:石油・ガス施設の運転・保守サービス、設計、エンジニアリング、電力設備据え付け、
3飴饐絽95%→75%に引き下げ:陸上石油・ガス採掘サービス、
こ飴饐絽100%→33%に引き下げ:ディストリビューター、倉庫、冷蔵保管(於:ジャワ島、スマトラ島、バリ島)、
コ飴饐絽49%:コンテンツ・サービス、情報サービスセンター、データ通信システムサービス、
Τ飴饐絽95%→30%に引き下げ:園芸作物の育苗、栽培(園芸法に適合)
・インドネシア政府は、2015年7月1日よりオランダとの投資協定の停止を実施することを決定したとのこと。在ジャカルタ・オランダ大使館によると、インドネシア政府はその締結している67すべての二国間投資協定も停止する意向であると述べているとのこと。両国政府は本件で協議中であるとのことであるが、現行協定の停止前に設立された既存の投資は協定の停止日後15年間有効(サンセット条項に基づく);停止される協定に代わる新協定が今後交渉されるかは不透明。
    (改善)
・2004年4月12日、大統領令No.20/2004により、BKPMは、すべての投資申請を受理/処理する及び関連許認可を発行するシングルウィンドウ当局(単一傘)となる。そして、2004年7月20日(BKPM長官令 No.58/SK/2004及びNo.60/SK/2004)の以降、新規投資申請はBKMTに対してのみ提出されることになっている。
現在の現行申請(以前のBKPM長官令No.37/SK/99及びNo.05/SK/1989によって規定された地域投資調整委員会/海外インドネシア政府(大使館)に行われていた)は、2004年7月20日(2004年令No.58及びNo.60)の発令日以降30日以内に最終決着をみなければならない。地域政府/大使館によって以前に発行された許認可は引き続き有効である。BKPMの賛助の下での投資に関する許認可手続を集権化するPD No.29/2004は、地域政府権力を廃止しようと意図したものではなかった。その動きは、代って、BKPMと関連省庁及び地方政府の間の緊密な協力を促進することを目的としたものであった。すべての必要な書類は依然として各地方政府又は関連省庁により審査を受けて発行される。すべての投資家がおこなうべきこととして、すべての投資プロジェクト案をBKPMに提出することであり、それは地方政府又は関連省庁から要請される書類を求められることになるということである。
・2007年8月20日に署名された日本とインドネシアとの経済連携協定の投資に関する規定に、内国民待遇、最恵国待遇、輸出要求、国内調達要求などのパフォーマンス要求の禁止、自由化の現状維持義務(スタンド・スティル)などが規定されている。
・2010年6月9日に公布された「2010年ネガティブリスト投資リスト」は、以下の一部分野に対して投資規制を緩和した。
−サッカリンとチクロ:サッカリンとチクロの分野への投資は従来禁止されていたが、2010年DNIは、特別の免許要件を満たすことを条件に認めている。
−建設:建設会社への外資出資比率の上限が55%から67%に引き上げられた。
−映画関連サービス:撮影スタジオ、フィルム現像室、アフレコ設備、フィルム複製業務など映画関連サービス業への外国投資は従来禁止されていたが、2010年DNIは、外資出資比率を最大49%まで認めている。
−医療サービス:医療サービスへの外資出資比率の上限が65%から67%に引き上げられた。医療サービスは今後、インドネシア国内のどこででも行うことができる。医療サービス事業には、病院、一般診療所、専門クリニック、検査室などが含まれる。
−発電:発電量が1〜10MWの発電機を持つ小型発電所への投資は従来、零細・中小企業だけにしか認められていなかったが、今後はパートナーシップを通じた投資にも開放されるようになった。外国投資家は、10MW超の発電機を持つ発電所に対して引き続き最大95%まで出資することができる。
一方、2010年ネガティブ投資リストは、以下の郵送業務と通信塔に関し規制強化している。
--郵送業務:郵便業務に関する2009年政令第38号に基づき、外資出資比率の上限は49%とされ、且つ当該業務を行うための特別の許可を取得しなければならない。
--通信塔:通信塔の提供、管理、運営、賃貸、建設においては、国内投資家が100%出資しなければならない。
・2014年4月、投資ネガティブリストに関する大統領規定第39号が交付・施行された。
−規制緩和分野:ヽ飴饐絽造95%→100%へ引き上げ:PPPによる発電(10メガワット未満)、送電、配電、外資上限を75%→85%へ引き上げ:製薬分野、参入禁止→外資出資上限49%へ(運輸大臣推薦を条件)、せ夏禁止→外資出資上限51%%へ:映画宣伝設備(ASEANからの出資を条件)
・2016年2月11日、インドネシア政府は、ジョコ政権の景気対策第10弾として外資規制を緩和するべく、「条件付きで開放されている事業分野リスト」(ネガティブリスト)の対象64業種について改正を発表した。ディストリビューター、倉庫業が出資比率上限33%から67%に引き上げ、冷蔵保管業は33%から100%に引き上げ、職業訓練、旅行会社は49%から67%に、レストランは51%から100%に、建設ビジネス・コンサルティングサービスは55%から67%に、通信網事業は65%から67%に、製薬業は85%から100%に、高速道路、通信装置試験機関は95%から100%に引き上げられた。
【参考】 当該投資ネガティブリスト改定に関する尼経済担当調整相による公告の要旨については、以下のPDFを参照【尼語】
http://apindo.or.id/userfiles/publikasi/pdf/Paket_Kebijakan_Ekonomi_10.pdf
・2016年4月、ジョコ大統領は、政府が優先的に推進するインフラ事業に参加する企業ならば、3時間で投資許可を発給する仕組みを年内に導入すると発表した。
日機輸

(2) 建設業の外資参入規制 ・外国建設業が当地にて工事する条件の中に以下の規制があり、外資建設業の参入が難しくなっている。
−RP100 bil (約10億円)を越える工事。
−Joint Operationを構成する海外企業は1社のみ許容。
(複数の海外企業がJO/コンソーシャムに参加できない。)
−JO名義の契約の50%以上はOn契約。
−JOのLocal PartnerはJO名義契約の30%以上の取分必要。
・外資建設業が算入し易くする為に、左記規制の比率の引下げをして頂きたい。 ・インドネシア公共事業省令(Permen PU No.10/2014)
・[Ministry of Public Works]
−Previous Regulation: PMK-05
−New Regulation: PMK-10
 

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