中国における貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
1. 外資参入規制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
日機輸
日商
(1) サービス分野への外資参入制限 ・外資独資或いは外資マジョリティの現地法人が付加価値電信業務、通称ICP(Internet Content Provider)業務を行うことが認められていない。
・外商独資の建築業者が請け負えるプロジェクトが、外国投資が50%以上の中外連合による建設工事等に限定されている。
・中国ではクラウドサービス事業を行う場合、ICP(事業者ライセンス)の取得が必要となる。理論上ではどの企業も正式に申請すれば取得できるが、実態として日系企業で取得した実績なし。サービス提供はライセンスを有するローカルクラウド業者を活用し、かつ契約窓口とせざるを得ず、当該企業のリサーチ・契約ともハードルが高い。
・外資独資或いは外資マジョリティでのICP(Internet Content Provider)取得を認めてほしい。
・外商独資の建設企業(外資100%の建設企業)が実施可能な工事請負範囲の拡大をお願いしたい。
・事業者ライセンス取得に関する規制の透明性向上。相手国政府に対し、当該事業者ライセンスの取得に必要な事項等の詳細説明とサービスを可能とする手順の提示を要望して頂きたい。
・「外商投資産業指導目録」外商投資制限産業リスト(十三)五.7
・外商投資建築企業管理規定
・インターネット情報システム管理弁法
・経営性ICPライセンス
    (参考)
・国家発展・改革委員会による「外商投資プロジェクト審査確認及び届出管理弁法」の公布
https://www.chinacourt.org/law/detail/2014/05/id/147805.shtml
    (対応)
・2002年9月、建設部と外経貿部が共同で「外商投資建築企業管理規定(第113号)」と「外商投資建設工業設計企業管理規定(第114号)」を発布し、WTO加盟約束に従って建設市場の対外開放を進めた。
「外商投資建築企業管理規定」は、2002年12月1日より、外商独資建設会社の設立を認めるものの外国の建設業者は中国国内に現地法人を設立しないと中国国内で建設工事を請負うことができないと規定し、中外合弁、合作建設企業の登録資本に関する制限及び従来実施してきた請負工事中の外資の出資比率に関する規制を撤廃し、国内企業と同条件とした。更に、外商独資建設業者が請負えるプロジェクトを、〜干杞餝阿らの投資及び無償資金協力の建設プロジェクト、国際金融機関の資金援助及び外国からの借款により国際入札を実施する建設プロジェクト、3飴颪僚仍馮耄┐50%以上の中外共同建設プロジェクト、さ蚕囘に困難などの理由で中国国内の建設業者が単独で請負えない建設プロジェクトで、省等の建設行政の主管部門が批准したプロジェクトなどに制限した。
また、2004年4月1日より外国企業が中国国内で建設工事を請負うために必要とする外国企業承包工程資質証を規定し、直接受注制度を認める「在中国境内背承包工程的外国企業管理暫行弁法」が廃止されることに伴い、外国企業承包工程資質証の発行も廃止されるため国外建設業者が現地法人を設立しないと中国国内の建設工事を請負えないこととなった。現地法人設立の義務付けに伴う、資本金、技術者の資質等級毎のパフォーマンス要求基準(現地人雇用人数等)が厳しい。
・プラント建設元請資格の内外格差が無くなった一方で、元請資格は現地法人/合弁企業に限定され、且つ現地法人/合弁企業を設立する場合にも元請可能範囲が資本金の5倍以内とする制約や過去の実績が必要となるなど非常に厳しい条件となっている。
・2004年6月、「外商投資商業領域管理弁法」が施行され、小売業において原則100%外資出資が可能、フランチャイズ経営が可能となる自由化が図られたが、同一の外国投資家が30を超える店舗を設置する場合であって、/糧や植物油、医薬品、たばこ、農薬、自動車など特定品目を取り扱う場合、▲ソリンスタンドを営む場合に、外資出資比率が49%以下に制限される。
・商務部は、2004年8月11日、小売業の分類基準を規定する「新小売業態分類国家基準」の制定を公表し、10月1日より実施される。新分類は、小売店の立地、商圏と対象顧客、規模、商品構成、販売方式、サービス機能、情報管理システムなどの要素に基づいて、従来9種類であった業態分類を有店舗12種類(雑貨店、コンビニ、ディスカウントストア、スーパー、大型スーパー、倉庫式スーパー、百貨店、専業店、専門店、ホームセンター、ショッピングセンター、メーカー直結センター)、無店舗5種類(テレビショッピング、通信販売、インターネット販売、自動販売店、テレフォンショッピング)の17種類と細分化した。
・商務部は、「外商投資非商業企業の販売の経営範囲増加に関連する問題についての通知」を2005年4月2日に公布・施行し、外商投資非商業企業(生産型企業を含む)が経営範囲の拡大により商業企業としての認可を取得する問題を規定したもので経営業務範囲の拡大後も税制面で優遇を享受する場合には、自社製品以外の商品の販売収入額が売上総額の30%以下であることが要求され30%を超えると生産型企業とみなされず優遇税制の適用が受けられないなど、具体的な認可方針を明らかにした。2005年8月16日に「外商投資商業企業設立処理手続等の関連規定」が公布され、審査手続(審査期間は地方で1ヶ月、商務部で3ヶ月)や申請資料が規定された。2005年12月9日公布、2006年3月1日施行された「地方部門への外商投資商業企業の審査認可の委任に関する通知」は、一定規模以下の店舗設置を地方政府の認可で足りることとなった。
・2007年12月13日に開催された第3回米中戦略対話により、両国は金融サービス業の開放に関し、多くの点で合意した。
・2008年3月3日、EUと米政府は中国が外国の金融情報サービス会社の活動を規制しているのは世界貿易機関(WTO)協定違反にあたるとしてWTOに提訴した。
EUなどによれば、中国は06年9月から、英ロイター通信などに対し、中国国内で直接、顧客に情報を配信することを認めず、中国政府が指定する国営新華社通信社系列の会社を経由することを義務付けている。
また、外国の金融サービス提供企業が地方に営業拠点を設置することを禁止している。EUと米政府は今後、中国政府と協議に入り、これが不調に終われば紛争処理小委員会(パネル)の設置を求める。
・米国は、中国政府が書籍、新聞などの出版物、音楽CDや各種DVDソフト、ビデオゲームソフトなどの輸入や国内での流通を、特定の国有会社に限定していることはWTO協定違反にあたるとして、2007年に中国を提訴していた。WTOパネルは、こうした体制は、内外格差を撤廃して国内・国外企業に平等な競争環境を提供するべきとするWTO協定のみならず、中国が2001年にWTOに加盟した時に販売と流通を3年以内に対外開放するとした約束にも違反するとの判断を下した。
・2008年の中国TRMの場で、中国は2008年1〜10月に外資系広告会社49社にライセンスを供与したとコメントがあったが、主要業務でない企業の広告業務については具体的に触れていない。
・2009年10月、新聞出版総署は、外国企業が全額出資、合弁、合作などでオンラインゲームの運営サービスに従事することを禁じた。また、その他間接的方法で国内企業による運営業務の実質的支配や経営の参加を禁じた。
・2010年9月、商務部は外資系企業のインターネット販売や自動販売機による販売に関する規定を発表した。
(1)ネット専門会社の設立には、省レベルの商務主管官庁の認可義務、
(2)他の取引業者にネットサービスを提供する場合は、工業情報化部に付加価値通信業務の事業許可証の申請義務、
(3)自身のネットで商品を直接販売する場合、工業情報化部に付加価値通信業務の事業認可証の申請義務、
(4)自身のネットで商品を直接販売する場合の届け出義務、などを定めている。
・2012年8月9日、中国の海峡両岸関係協会との台湾の海峡交流基金は、「海峡両岸投資保護・促進取り決め」と「海峡両岸税関協力取り決め」に調印した。
投資保護対象に香港やケイマン諸島などの租税回避地(第三地)を通した投資を含めている。
また、収用の制限投資対政府部門・機関の仲裁も設けている。
・2012年8月14日、商務部は米ウォルマート・ストアーズが計画するインターネット通販サイト運営への51.3%の出資比率での買収を、ウォルマートが同通販サイトを利用して商品を販売することを禁じることを条件に認めると発表した。
・2014年5月17日、日中韓投資協定が発効。
・2014年5月17日、国家発展・改革委員会は、「外商投資プロジェクト審査確認及び届出管理弁法」を公布し(6月17日施行)、/該些稜О奮阿飽貮届出制を加えたこと、一部審査確認権限の地方政府への委譲されたこと、「プロジェクト申請報告書」への記載要件として投資者の状況、資源利用・生態環境影響分析、経済・社会影響分析(中国国内企業を買収するプロジェクトは、買収者の状況、買収計画、融資方法及び被買収側の状況、買収後の経営方式、経営範囲及び持ち株の状況、所得収入の利用等も記載)を規定、た該些稜Уヾ悗麓理後の一括した補正通知、書面での審査意見、審査結果を発出する期限の明示を行った。
・2014年6月17日、商務部は、「外資審査確認管理業務の改善に関する通知」を公布した。本通知は、国務院の規制緩和の方針に基づき、一部の外相投資企業に対する管理にについて、改善を図ろうとするものである。
・2015年4月に改定された「2015年版外商投資産業指導目録」でネット出版サービスは「禁止産業」とされた。2016年2月4日に公布された「ネット出版サービス管理規定」でも外商投資企業によるネット出版サービスは禁止とされ、外商投資企業等との合作は国家新聞出版・放送テレビ映画総局の事前許可が必要。
・2016年5月31日、国家新聞出版広電総局及び商務部は、新たな「出版物市場管理規定」を公布した(施行日は2016年6月1日)。
中国政府は、出版物(録音録画製品、電子出版物等を含む)の発行、卸売、小売等(インターネット等の情報ネットワークを通じる場合を含む)の管理にあたり、今回の新たな「出版物市場管理規定」において若干の規制緩和は行われたものの、基本的には、依然として厳格な態度を採っている。
    (改善)
・2004年4月16日付けで「外商投資商業領域管理弁法」が発布され、6月1日から施行された。外商投資商業企業に対する基本的要件である最低登録資本(旧規則では卸売りの場合、8,000万人民元以上;小売の場合、5,000万人民元以上)は、会社法の規定(卸売りの場合、50万人民元以上、小売の場合、30万人民元以上)に従えば良いこととなった。
外商投資商業企業に出資する外国企業に対する厳格な資格要件(卸売りの場合、申請前3年間の年平均売上高25億米ドル以上で且つ申請前1年間の資産額3億米ドル以上;小売の場合、申請前3年間の年平均売上高20億米ドル以上で且つ申請前1年間の資産額2億米ドル以上)は、撤廃され、「外国投資者は、良好な信用を有しなければならず、中国の法律、行政法規及び関連規則に違反する行為があってはならない。....」と規定するのみとなった。
また、卸売りにおける商品の輸出入が明示的に認められ、年度商品輸入総額の制限規定(旧規則は、当該年度の商品売上高の30%を越えてはならなかった)も撤廃され、商品の調達に有利になるように変更された。更に、卸売り及び小売の場合にも、「その他の関連する付帯業務」を経営することができる旨明示し、「その他の関連する付帯業務」には、アフターサービスも含まれると理解されるためサービスの効率化を図る上で根拠が与えられた。
・WTO公約に沿った流通開放は、昨年、施行された法律に対する申請許可が2005年3月以降、実現されつつある。当社関連で25件、認可取得。
・生産型企業の仕入販売は認められなかったが、2005年より仕入全体の30%まで可能となった。
・商務部は、2005年2月3日「外国企業リース業投資管理規則」を公布、3月5日に施行した。今回の新規則は、WTO加盟3年後に外資全額出資リース企業の設立を認める約束を実施するため公布した。従前の暫定規則に対する主たる改正点は、
ヽ姐餞覿箸全額出資によるリース業務及びファイナンスリース業務を行う会社の設立を認めること、
∋夏基準として外商投資リース会社及び外商投資ファイナンスリース会社の外国投資者の総資産が500万米ドル以上であること、また外商投資ファイナンスリース会社の最低資本金を従来の2,000万米ドルから1,000万米ドルへ引き下げ及び外商投資リース会社の最低資本金規定500万米ドルを廃止したこと、
M限責任会社形態で設立するリース会社の審査・認可権を地方へ移管した。
・国務院は、2007年2月6日に公布、2007年5月1日に施行したフランチャイズに関する「商業特許経営管理条例」は、商業特許経営管理弁法で明らかでなかった届出書類(フランチャイザーの営業許可証の写し、契約の見本、作業マニュアル、市場計画書及び経営期間1年以上の2店以上の直営店を有する証明書類等)の範囲などを明確にしたほか、2007年5月1日以前に既にフランチャイズに従事している者は、「管理条例」施行後1年以内に届出(通常、締結日から15日以内)すればよく、更に2つ以上の直営店を1年以上経営していなければならないとする規定を適用しない。
・2008年11月13日、中国はEUと米国に対し、外国通信社が金融情報をその顧客である金融機関等に直接提供することを認め、外国通信社の自由な活動を保証すると伝えた。中国はこれまで外国通信社に対し、国営の新華社通信の系列企業を経由して金融サービスを提供するよう義務付けてきた。これに対し、2008年3月、EUと米国がWTOに提訴していた。
・2011年改正版『外商投資産業指導目録』において、‐ι淵ークションサービス、金融リースサービス、医療サービスが制限類リストからは外され、100%の外資投資が可能となった。⊂励類リストに物流情報コンサルティングサービス、創業投資企業、知的財産権サービス、家政サービス、職業技術訓練が追加された。フランチャイズ、ファイナンスリース会社、医療機構が制限類から許可類に変更された。だ限類リストのオーディオ・ビジュアル製品(映画を除く)の販売から中国側支配権の要件が撤廃され合作要件のみとなった。ソ饑辧⊃景后定期刊行物、オーディオ・ビジュアル製品、電子出版物の輸入業務が禁止類から削除された。
・中国は、「国内水路運輸管理条例」に基づき、2013年1月1日より外国企業、その他の経済組織、個人が国内の水路運輸業務を経営することを禁止する。
・2011年12月24日、国家改革発展委員会・商務部は、「外商投資産業指導目録(2011年改正)」を公布し、2012年1月30日から施行されている。その中で、図書、新聞、雑誌の総発行・輸入業務、音響映像製品及び電子出版物の輸入業務及び電子形式による音楽流通サービスが禁止類から削除され、制限類にも含まれていないことから、許可類になったと考えられる。(2013年版不公正貿易報告書)
・2013年9月より、上海市人民政府は、銀行、ゲーム機、旅行社、娯楽施設、病院などのサービス業の業種に対する外資の出資制限や業務制限を緩和している。
・2014年9月28日、国務院は中国(上海)自由貿易試験区内で追加的に外資企業の参入障壁を緩和する27項目からなる「参入特別管理措置目録」を公布し、外資独資(100%)での国際海運貨物の積み下ろし業務、外資独資での400トン以上のクレーンの製造、外資独資での高速鉄道や旅客鉄道の乗客サービス設備の研究開発・設計・製造などが許可されている。
JEITA
日機輸
日鉄連
(2) 外資マジョリティ出資規制 ・2011年の「外商投資産業指導目録」改正により、車載用バッテリーの生産は奨励類に属し、外資比率が50%を超えないものとされた。一方、リチウムイオン電池の製造は、2002年以降「電機機械及び器材製造業」カテゴリで奨励類とされ、外資比率の制限もない。双方の技術、生産技術・設備には、共通部分が多いのだが、本制限により、すでにリチウムイオン電池の生産を独資で展開している外資系企業は、車載用バッテリーの生産を行うことができなくなった。
・鉄鋼業においては「鉄鋼産業発展政策」により外資の出資が50%までしか認められていない。
・外資比率制限の撤廃を要望。
・規制の撤廃。
・外商投資産業指導目録
・鉄鋼産業発展政策
    (参考)
・中国工業情報化部、「鉄鋼産業の調整・昇級計画(2016〜2020年)の印刷発布に関する通知」(第358号)を公表した。第13次5カ年計画期の鉄鋼産業調整振興計画として、過剰生産能力解消への取り組みと業界再編を目指す。
    (対応)
・2004年5月、国家発展改革委員会は「自動車産業発展政策」を公布した。自動車完成車、専用自動車、農業用輸送車、オートバイの中外合弁製造企業における中国側持分比率は50%以上とされ、一外国投資者が中国に設立できる同種の完成車製品製造の合弁企業は2社以内に制限される。
・2005年7月、国家発展改革委員会は「鋼鉄産業発展政策」を公布した。外国投資家による中国鋼鉄産業への投資については、原則として外国側の持分支配は認められない。
・2014年6月17日、商務部は「外資審査確認管理業務の改善に関する通知」を発表し、登録資本金の最低限の制限のある業種の会社等の場合を除き、外資企業の当初出資比率、金銭出資比率、出資機関の制限又は規定を撤廃することとした。
・2015年10月28日、商務部は「一部の規定及び規範性文書の改正に関する決定」(商務部令2015年第2号)を公布・施行した。
http://www.mofcom.gov.cn/article/b/c/201511/20151101152451.shtml
登録資本金登記制度改革に関する今回の決定により、商務部の管轄する多くの部門規章及び規範性文書が改正された。商務部が目的としているのは、規制緩和を行うことにより、中国に外資を呼び込み、経済発展を促進することである。
日機輸
(3) 外資最低資本比率規制 ・外国資本の最低資本比率が、総投資額の33.33%以上(投資総額3,000万米ドル以上の場合)と定められており、設備投資する度に、親会社の投融資の負担が大きくなっている。 ・最低資本比率の制限を廃止してほしい。 ・外資独資企業法実施細則
・外国投資商業領域管理弁法
・中外合資経営企業登録資本と投資総額の比率についての暫定規定
・外債管理暫定規則など
・外商投資建築業企業管理規定(2002年)
    (対応)
・2013年12月、会社法が改正され、登録資本金制度が原則として撤廃された。
    (改善)
・2014年6月24日、商務部は「外商投資の審査認可管理をさらに改善することに関する通知」を発表した。同通知では、外資系企業に関し、‘団蟠伴錣療佻浸駛楮把禪妥抒曚砲弔い篤鍛覆竜定がある場合を除き、会社の登録資本最低限度額を撤廃、会社設立時の初回出資比率・出資機関に関わる制限の撤廃、出資者の出資引受額の自由化など外資審査認可にかかる緩和策が明記された。
・株式を発行する外商投資株式有限公司の場合、その登録資本については、「外商投資株式有限公司の若干問題に関する暫定規定」に基づき登録資本の最低限度額が3,000万人民元とされ、外国投資家が投資して設立する投資性会社の登録資本については、「外国投資家が投資により投資性会社を設立・運営することに関する規定」 に基づき登録資本の最低限度額が3,000万ドルであったものの、2015年10月28日付の「一部の規則および規範性文書の改定に関する決定」(商務部令2015年第2号)により、外商投資株式有限会社や外相投資性公司等に対する最低資本金要求が撤廃され、当該最低限度額の制限は廃止された。中国政府は外商投資による投資性会社の経営権限およびサービス範囲を拡大。
日鉄連

(4) WTO約束の流通業自由化の未実施 ・中国のWTO加盟時の「約束」に関するうち、「(国内)流通業の自由化」(外資の出資制限の廃止、地域制限・出資者資格要件の東南アジアの廃止)については、2004年6月に「外商投資商業分野管理法」が施行され、表向きは「開放」されたように見えるが、実施細則が規定されておらず、事実上閉鎖されたまま。 ・実施細則の制定による実質的な開放。 ・中国WTO加盟議定書・附属書添付「サービス約束表」
・外商投資商業分野管理法
    (対応)
・2015年3月10日、国家発展改革委員会及び商務部、「外商投資産業指導目録(2015年改正)」を公布(2015年4月10日施行)(中国通商関連情報2014年度第47回)。本改正は、過去5回の改正と比べて、規制緩和の度合いが比較的大きいもの。従前は、外資による中国投資が制限されていた業種であっても、本改正により制限が撤廃、又は緩和された項目が多数ある。
中国国発委と商務部、「外商投資産業指導目録(2015年改正)」を連名で公布(2015年4月10日施行);「制限類」項目の大幅削減等により製造業分野への外資規制を緩和。

・商務部、「外商投資企業設立及び変更届出管理暫行弁法」(商務部令[2016]3号)を公布(2016年10月8日付け)。ネガティブリスト外の分野における外資企業の設立・変更を備案(届出)管理とすることを発表。
・2016年11月3日商務部、「一部規則を廃止することについての決定」を公布(商務部令2016年第4号、2016年11月3日施行)。これにより「外商投資商業分野管理法」が廃止された。商業領域における多くの分野で参入基準が緩和へ。
・2017年6月16日、中国政府は「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2017年版)」を公布(2017年7月10日から施行)(中国通商関連情報2017年6月第6回)。
・2017年6月28日、国家発展改革委員会及び商務部、「外商投資産業指導目録(2017年改正)」を公布(2017年第4号令、7月28日施行)。これに伴い、「外商投資産業指導目録(2015年改正)」は廃止。7回目の改訂にあたる。
従来の一部奨励類の持分比率の要求項目、及び制限類、禁止類をまとめて「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)」として整理。国内資本にも適用される制限措置は目録から削除された。
「中国製造2025」戦略への外国人投資家の積極的な参加を奨励する目的から、引き続き投資環境の改善を図るべく、「届出制」の適用判断の根拠となる「ネガティブリスト」を制定し、サービス業、製造業、採鉱業等の分野における外国資本の参入制限をより緩和することを目標に改訂された。

・2017年7月30日、中国商務部は「外商投資企業設立及び届出管理変更暫定弁法」を改正し、外国投資者による非外商投資企業の合併買収や、外国投資者による上場会社への投資についても、原則として「届出制」に変更することを決定した。中国において投資する日本企業が、中国の国内企業を合併買収し、また、中国国内の上場企業に投資することが、従前よりも容易になったといえる。
・2018年6月28日、国家発展改革委員会及び商務部は「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2018年版)」を公布した(施行日は2018年7月28日)。また、2018年6月30日に「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2018年版)」を公布した(施行日は2018年7月30日)。2つのネガティブリストによって、外商投資が禁止又は制限される分野は大幅に削減されたといえる。
・2019年6月30日、国家発展改革委員会及び商務部は、「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2019年版)」(以下、「2019年版ネガティブリスト」という)、「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2019年版)」(以下、「2019年版自貿試験区ネガティブリスト」という)、及び「外商投資産業奨励目録(2019年版)」(以下、「2019年版奨励目録」という)を公布した。これらの施行日は、2019年7月30日である。2つのネガティブリストにより外商投資が禁止又は制限される分野が大幅に削減され、外商投資が奨励される分野が大幅に増加した。ここには現在の中国政府が、中国経済や米中経済戦争の動向等に鑑み、経済成長の持続を推進するために多くの業務を外資に開放して、投資を引き入れることを望んでいるという意図が反映されている。中国の対外開放は、中国への投資を行おうとする日本企業にとって、もちろん望ましい傾向である。
・2019年11月22日、国家発展改革委員会及び商務部は、「市場参入ネガティブリスト(2019年版)」(以下、「リスト(2019年版)」という)を発布した(「市場参入ネガティブリスト」は、「外商投資参入ネガティブリスト」とともに、外国投資者にも適用される)。これは、国務院弁公庁が2019年8月12日に発布した、「放・管・服(行政のスリム化、監督管理体制の強化と革新、市場主体に対する干渉の削減)改革及びビジネス環境改善に関する重点任務の作業分担方案」の具体的な実施方策の一つである。「リスト(2019年版)」は、「リスト(2018年版)」と比べ、既存の枠組みを維持したうえで、市場参入の更なる緩和を推進し、各市場主体、特に民間企業の活力をさらに引き出すための管理措置の改善、リストの構成の見直し等を行っている。
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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