サウジアラビアにおける貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
16. 雇用
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
日機輸
日商
日鉄連
(1) サウジ人雇用規制の強化と突然の変更 ・サウジアラビアには、「サウダイゼーション」と呼ばれるサウジ人雇用強化政策があり、一定比率のサウジ人の雇用が義務付けられている。工場の運営などはインドなどからの出稼ぎ外国人労働者により行われていることが多く、工場運営の阻害要因となっている。
・現時点ではサウダイゼーションに関する政府ガイドラインは外国企業にとってより現実的な条件が設定されるようになったが、以前のように、外国企業に対して十分な説明のないまま急にガイドライン条件の充足が難しい方向で変更されることの不安が常にある。
・外資(駐在員事務所含む)には、労働省より業種と規模に応じ一定比率のサウジ人の雇用が義務付けられている(サウダイゼーション)。
企業への義務付けの強化が進められているが、労働市場の実態が、政府の施策に追いついておらず、結果として労働力の不足と賃金の上昇を招いている。
・外国人労働者に比べサウジ人労働者の賃金は高く、又、残業や夜間シフト、転勤などを嫌がる傾向が強いため、これらのCompensationがサウダイゼーション推進にあたってのCost Up要因となる。この結果、真剣にサウダイゼーションに取り組む企業が価格競争力を失う結果に繋がりかねない。
・サウジ人雇用比率の計算のもとになるサウジ人雇用数の計算において、雇用後26週間を経ないと1名雇用とカウントされない。プロジェクト人員(おもに外国人)を採用するためにはサウジ人雇用比率を維持したうえで就労ビザを申請する必要があるが、そのための準備期間が長期にわたりプロジェクトの迅速な立ち上げのネックになる。
・厳しいサウダイゼーションが要求されているものの、実情として多数の優秀なサウジ人を確保することは難しく、給与も同レベルの非サウジ人より少なくとも30%は高いことから、サウジ国内での製造を行う場合の競争力確保の阻害要因となっている。
また、サウジ人が就労できる職種が少ないので、サウジ人比率を上げるのが極めて困難。

・「サウダイゼーション」について厳格化の動きがあると聞いているが、具体的な内容が分からないため対応に困っている。
・サウダイゼーション:
−事業ライセンスの更新に大きく影響するが、適当なサウジ人が中々見つからない。
−優秀なサウジ人が限られている為、給与レベルが高騰し、会社の競争力を削ぐ減員となっている。
−転職率が高く、事業継続の為のノウハウが中々蓄積せず、外国人への依存度が下がらない。サウダイゼーションが進まない原因となっている。
−サウジ人は都市志向が強く、地方の工場勤務を嫌う為、人材が中々固定できない。
−サウジ人は自分で手を動かす事を嫌う為、管理職につきたがるが、ポジションには限りがあるし、Skillのないまま管理職につけると組織が成り立たない。
・外国企業が自助努力でサウダイゼーションを充足出来る、現実的な現行のガイドライン条件を維持してもらいたい。
・労働市場の実態に合わせたサウダイゼーションの推進。
・サウダイゼーション強化推進速度の緩和。
・サウダイゼーションを積極的に推進している企業への優遇策の強化と徹底。
・26週間のカウント期間の短期化。
・サウダイゼーション要求の緩和やサウジ人雇用に伴う税制優遇措置など、サウジへの積極投資を促すような策を講じて頂きたい。
・サウダイゼーションの理念は理解するが、この制度があるために、サウジ人は勤勉意欲がそがれ、甘えてしまう面が多々あると思われる。就労に対する基礎教育を強化してほしい。

・厳格化の動きに対して状況を注視し、新しい情報が入ったら迅速に提供いただきたい。
・サウジ人を普通の競争の元におくべく国としてのシステムを変えて欲しい。
・家庭での教育レベルをあげる為、親の教育・啓蒙に国として力を入れて欲しい(時間を守る、人の話を聞くなど)。
・学校教育を充実させる為、教師の教育をより徹底すべき。
・労働法
・Nitaqatプログラム
・サウダイゼーション規制
    (対応)
・新労働法(2005年9月閣議承認)により、労働力の「サウダイゼーション(サウジアラビア人化)」が進められ、一部の業種・職種への就職がサウジアラビア人に限定されている。
・新労働法(06年施行、26条)では、雇用主に対し、全従業員の75%以上をサウジ人とするよう定められたが、労働省は08年12月、民間企業のサウジアラビア人比率を2010年までに30%とする決定を発表している。製造業、建設、農業、清掃業等、従来サウジ人の勤務が少なかった産業に対しては、ケース・バイ・ケースで5〜20%の間の雇用率が適用される。サウジアラビア人の雇用数が、基準を著しく、または継続して下回った場合、外国人従業員用ビザ申請(新規・更新)の却下や、公共事業への入札禁止等の措置が取られる。
日機輸
日商
(2) ビザ発給の煩雑・遅延 ・入国ビザ発行に申請から2〜3週間かかるため、急な入国を要する案件に対応ができない。
・空港での入国手続きに関し、長い列が出来て長時間待たされることが多い。
・日本での申請は東京のみで本人による申請が必須となっており、極めて不便。
・Visaセンターへの本人出頭が必要だが、東京に1か所あるのみで、地方在住者の負担が大きい。
・Workingビザは認可までに数ヶ月を要しており、遅延の開示も無く、サウジアラビアでの円滑な業務遂行に悪影響を与えている。加えて発給枠の取得にも時間がかかるので、手続きの簡素化、短期化をお願いしたい。
・Work Visaの取得もサウジ人では代替にならない事の証明が必要で非常に手間暇がかかる。
・入国ビザ発行手続きの簡素化に向けた働きかけを推進頂きたい。
・空港での入国審査の窓口の増設や審査の簡素化などにより改善頂きたい。
・東京以外の都市での申請および旅行代理店など代理者での申請を可能として頂きたい。
・本人出頭はなくしてほしい。
・申請手続きの簡素化・短期化。
・Work Visa発給の緩和をお願いしたい。
日機輸
(3) ビザ代金の値上げ ・Visit Visa代金の大幅値上げとなり、6か月間有効のマルチVisaで800米ドル。
・Visit ビザの申請料金が大幅に値上げされ、他国に例を見ない高額となっている。(25千円 → 65千円〜100千円)
・金額の値下げをお願いしたい。
・サウジでのビジネスを積極的に進める為にも査証申請料金を下げて頂きたい。
日機輸
(4) サウジ女性の雇用制限 ・女性職員の雇用には、女性専用の執務室、礼拝所、キッチン、トイレ等を整備しなければならないなどの規制が多く、積極的な雇用の阻害要因となっている。 ・宗教上必須のもの以外の緩和。 ・Labor Law
・Municipality Regulations
日商

(5) 女性入国規制 ・女性の入国規制により、女性の化粧品販売スペシャリストを派遣することが困難。 ・女性入国規制撤廃に向けた働きかけを推進頂きたい。
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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