中国における貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
13. 金融
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
日機輸
(1) 短期対外債務の延期・ロールオーバーの不利 ・短期運転資金に関し、中国銀行業監督管理委員会(銀監会:CBRC)指導に基づきロールオーバー不可となっている。資金調達環境は柔軟性が欠けている。 ・当該指導の見直しを要請する。または当該指導を撤回してほしい。 ・一部の資本項目外貨業務管理のさらなる明確化及び規範化に関する問題についての通達(匯発[2011]45号)
JPETA
(2) 厳格な運転資金借入要件 ・金融機関からの運転資金目的の短期借入に関し、支払事実を証明する書類を銀行に提出しなければロールオーバーができない制度となっているが、売掛金回収遅延が常態化している中国においてこのような制度では資金を回すことは困難。 ・制度を諸外国並みに緩和して欲しい。 ・流動資金貸出暫定弁法
日機輸
(3) 国外貸付への規制強化 ・人民元建ての域外貸付において、最低預入期間・貸付期限(6ヶ月)、ロールオーバー回数(1回のみ)、貸付先での外貨転の禁止といった制約がつけられている。
中国各地の国家外貨管理局(SAFE)によって、承認の基準にばらつきがあり、全国一律の運用となっていない。
・域外貸付の規制撤廃して頂きたい。
・各地の国家外貨管理局の運用・承認基準の統一を図って頂きたい。
・中国人民銀行通達 (2016年306号分)
日機輸
(4) 金融関連ルールの突然の変更 ・金融情勢の変化に応じて金融関連ルールの変更が頻発し、且つ唐突に実施され、資金決済等の実務に重大な支障をきたしている。 ・金融関連ルール変更に当たっては、公布から施行まで十分な猶予期間を設定願いたい。
日機輸
(5) 外貨兌換枠の撤廃または拡大 ・個人の外貨から人民元への両替について5万ドル/年の兌換枠が過去10年以上変更されておらず、本社派遣の留学生等が兌換枠不足のため、銀行経由外管局への兌換枠拡大の個別申請を余儀なくされている。 ・兌換枠の廃止または、中国の物価/給与水準の上昇に合わせた枠の拡大を希望する。
日機輸
(6) 外貨管理関連法令解釈等の地域差 ・外貨管理に関わる法令解釈等の地域差が大きく、特に人民元から外貨への両替に関する窓口指導内容が地域により異なり、混乱が生じているため、統一化されることを望む。 ・外貨管理関連法令解釈等の地域差の撤廃。
日機輸

(7) グループファイナンスの未定義 ・現行規定上、銀行から借りた資金(或いは社債発行で調達した資金)を同じ金利条件で同企業グループに属している会社へ転貸する場合のみ、増値税が免税扱いとなる。しかし、「グループ」の定義に対する各地税務局の見解が不明瞭。 ・グループ企業間の財務・資金運用を円滑に行えるため、「グループ」の定義と見解を統一してほしい。
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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