中国における貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
6. 外資優遇策の縮小
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
医機連
日機輸
日鉄連

(1) 外資優遇税恩典の廃止 ・2010年12月1日、外資系投資企業、外資企業、外国人に対する「都市維持建設税」と「教育費付加」の徴収を開始。
外貨獲得、外資誘致の一環として国内企業よりも優遇的な税制が適用されていたが、年を追って優遇税制が廃止され(06年に土地使用税の優遇撤廃、08年に企業所得税の優遇撤廃、09年に不動産税の優遇撤廃)、今回の優遇撤廃により、外資企業への優遇税制は全廃された。

・賃金が年々高くなり企業のコスト負担が重くなっている状況にあって、外資系企業に対する税金関係の優遇制度の一部が取り消され、外資企業に与える優遇策が少なくなっている。
・新規生産設備を日本から輸入する予定があるが、関税(8%)の免税がもはや認められない。
・外資優遇を撤廃する一方で、自国企業への不公平な優遇(政府調達、補助金交付等)を行わないよう要望する。
・外資優遇措置の復活。
・外資奨励項目の認可をしていただきたい。
・国務院 内外資本企業及び個人に対する都市維持建設税、教育費付加制度に関する通知(国発[2010]35号)
・企業所得税過渡期優遇政策の実施に関する通知第一条
・企業所得税法
    (対応)
・2007年11月29日、USTRの発表によると、中国は2008年1月1日までに米国とメキシコが中国をWTO提訴している中国輸出企業への法人税・付加価値税の減免や低利融資など12の補償金のすべてを撤廃することで合意した。
・2007年12月1日、ハイテク産業、省エネ産業、環境保護産業、高付加価値産業を奨励する外商投資産業指導目録が施行された。
・2007年12月6日、「中華人民共和国企業所得税法」(主席令第63号)が公布され、「中華人民共和国企業所得税法実施条例」(国務院令第512号)と併せ、08年1月1日から施行された。企業所得税率は33%が原則だが、外資系メーカーや一部の商社などは平均16%に優遇されてきた。全国50数ヵ所の中央政府指定の経済開発区では15%に減税、200〜300ヵ所あるとされる地方指定の経済開発区では24%に軽減。平均税率は25%と言われていた。
新企業所得税法の下で、このような内資企業と外資企業とで異なっていた税制を一本化し、両者の税制上の不平等な取扱を解消する(両税合一)。税制改革の基本は「産業別優遇を主とし、区域別優遇は従とする」であり、外資系企業への優遇は段階的に撤廃される見通し。税率は一律に25%となり、各種優遇政策は順次廃止される予定。新規に進出する外資には08年から適用される。既進出企業については段階的な措置を経て、5年後までに税率を25%に引き上げる。
・2008年1月1日、労務コストの上昇が見込まれる労働契約法が施行された。
・2008年1月1日に企業所得税法および同実施条例が施行され、「2免3減」や経済特区等での低税率等の外資優遇税制が廃止されることになった。但し、5大経済特区と浦東新区の既存企業には、5年間漸増の経過措置が設けられている。これにより特に輸出を目的とする単純な製造業への外資インセンティブが失われることになった。
・2009年8月20日、財政部など6つの政府機関は、『輸入重大技術設備の税収政策の調整に関する通知』を公布した。同通知に基づき、所定の要件を満たす企業は、重大技術設備の生産に使用するための部品や原材料の輸入に対する関税や増値税が免除される(従来は還付方式)。同通知はまた、完全な設備一式の輸入に対する関税・増値税の免除措置を撤廃している。同通知は7月1日に遡って発効し、2009年末まで有効である。
・2009年12月30日、国務院常務会議は、外資は対外開放の基本となる経済の重要な構成要素であるとして、(1)「外商投資産業指導目録」を改定してハイエンド製造業、ハイテク産業、現代的サービス業、新エネ、省エネ環境保護産業などへの外資による投資を奨励、(2)外資の中西部地域へのシフトと投資の増加をサポート、(3)M&Aを通じて国内産業の事業再編を奨励するなど外資利用の多様化を促進するなど、外資の有効活用に向けて5つの重点策を打ち出した。
・2010年1月16日、広州市政府は、『総部経済の発展加速化の実施に関する意見』を公布した(即日施行)。同意見は、企業の統括本部の広州市への誘致を促進するため、土地使用、金融、技術革新、人材サービスに関する一連の優遇措置を定めている。同意見はまた、企業の統括本部の設立と納税貢献に報いるための各種の助成金や広州市にある事務所スペースの使用に対する補助金についても定めている。同意見の施行に伴って、『外商投資統括本部・地域統括本部の設立奨励のための規則に関する通知』(2006年10月16日公布)は失効した。同意見の有効期間は5年間とされている。
・2010年5月14日、中国商務部は、『中国中部地区外商投資促進計画(2009−2014)』(以下、『中部計画』)及び中部6省(江西、安徽、河南、湖北、湖南、山西)の『外商投資促進計画』(以下、『省別計画』)を公布した。『中部計画』は、外商投資誘致の重点産業、投資形態、誘致地域、投資元国・地域に関する基本的な指針並びに投資優遇措置について定めている。
中部6省は、(1)インフラ、運輸、行政、市場、法制、文化などの環境を改善し、(2)安定した透明な外商投資管理制度の構築を急ぎ、(3)土地、行政事務手数料、税制、電気・水料金、融資に係る優遇措置を改善し、(4)中部地区への投資促進措置に対する中央外国貿易発展基金の支援を拡大し、人材育成を強化し、(5)投資促進の業務及び効果に対する審査・評議システム/メカニズム並びに健全な投資環境評価制度・責任追及制度を整備する。各省への外商投資に対する投資優遇措置や特別待遇の詳細については、『省別計画』に規定されている。
中部6省は、先進国からの投資の比率を大幅に高めるため、西欧、北米及びアジア太平洋地域の有力な多国籍企業からの投資誘致を優先する。また、先進国には強固な基盤を持つ多くの専門的な中小企業が存在しており、中部6省は、台湾、香港、マカオ、日本及び韓国の中小企業からの投資誘致を中長期的な戦略とすべきであるとしている。
・2010年12月1日、中国国務院は「内外資企業及び個人の都市維持建設税と教育費付加制度の統一に関する通達」(国発[2010]35号)を公布し、都市維持建設税及び教育付加制度につき、これまで適用対象外とされていた外商投資企業、外国企業、外国籍個人も徴税対象とした。
・2011年1月28日、中国国務院は『ソフトウェア産業及び集積回路産業の発展を一層奨励する若干の政策に関する通知』(国発〔2001〕4号)を公布した(即日発効)。同通知は、産業の発展環境を最適化し、科学技術創新能力を強化し、今後10年間に中国のソフトウェア・集積回路(IC)産業の発展を一層促進するための新たな優遇措置を定めている。一連の措置は、中国で設立されたすべてのソフトウェア企業とIC企業を対象としている。中央・地方政府の関係部門は今後、具体的な実施措置を策定する。
・2014年2月28日、中国政府、重大技術設備の輸入に対する税・関税政策に係る目録及び補助目録の更新版(2014年通知第2号)を公布。
http://gss.mof.gov.cn/zhengwuxinxi/zhengcefabu/201402/t20140227_1048002.html
・2014年9月24日、李克強首相、国務院常務会議を主宰・招集;ハイテク製品の輸入を促進するべく加速減価償却政策の整備を決定。
・2015年12月14日、中国財政部、国家発展改革委員会、工業情報化部、税関総署、国家税務総局、国家エネルギー局は、「重大技術設備輸入税収政策関連目録及び規定の調整に関する通知」を連名で公布(2016年1月1日より施行)。
・2016年3月11日、中国工業情報化部、財政部、税関総署は、「重大技術設備の輸入税収政策受理手続き等事項の調整に関する通知」を連名で公布(即日施行)。
    (改善)
・2016年2月4日、科学技術部、財政部、国家税務総局は合同で、「ハイテク企業認定管理弁法」の改正を公布した。
http://www.most.gov.cn/tztg/201602/t20160204_123994.htm
本弁法には、「国家が重点的に支持するハイテク分野」リストが添付されているが、当該リストについても改正されている。
本弁法は、2016年1月1日から遡及的に施行。もとの「ハイテク企業認定管理弁法」(国科発火[2008]172号)は、本弁法の施行と同時に廃止された(23条)。
【優遇政策】:本弁法により認定されたハイテク企業は、「企業所得税」及びその「実施条例」、「税収徴収管理法」及び「税収徴収管理法実施細則」(以下、「実施細則」という)等の関連規定に基づき、税収優遇政策の享受(ハイテク企業に認定された場合、15%の税率にて企業所得税を納付可能)を申請することができる(4条)
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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